Death is certain ,Life is not
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Posted by ymd
 
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Anvilの例のアレ
日本版公式
Myspace

見てきました。映画館に着いたのが上映の直前だったのですが、チケット売るブースの前には長蛇の列が。まさかとは思いましたが、そのまさかで、その回の上映は既に満席で、その行列は次回のAnvilの上映の整理券待ちの列だったという。ぶっちゃけ映画の内容よりもAnvilごときで行列が出来ることの方が驚きでした。まぁ、テレビでもCMやってるくらいですし、上映してる映画館もそんなに多くないので、冷静に考えれば人が集まるのも理解できるのですが。見に来ていた人は明らかにメタラーな人間と、どう見ても普段メタル聴いてなさそうな人が半々といった所だったような。

Anvilつったら2006年のラウドパークで見て、歳食ってる割には微妙なライブやる連中だなぁ、という程度にしか思ってなかったのですが、この映画で、あの時歯やバイブでギター弾いてたLipsはじめとするメンバーが、いかに切羽詰った状態であのステージに臨んでたかというのを存分に認識することが出来ました。

このドキュメンタリーの大まかな経緯はこちら見ると良いかと。

──撮影中、リップスやロブはプライベートもすべて曝け出すのに抵抗はなかったですか?
ロブ 「全然」
リップス 「今さら失うものは何もないよ!」
──家族からの反対は?
ロブ 「みんな気にしていなかったし、もう“何でも撮ってくれ”という感じだった。


こいつらも家族も開き直り過ぎだろ。

Anvilは最初の3枚くらいまでアルバムは売れたけど、後は泣かず飛ばず、カナダの田舎でヴォーカルのLipsは給食の配達員、ドラムのロブは土方やりつつライブやる金を地道に稼ぐ毎日。意気込んでヨーロッパツアーに繰り出してみたら、ギャラが支払われなかったり、1万人入るハコに174人しか客がいなかったりともう散々。新しいアルバム出すのに200万必要で、Lipsは電話による押し売りセールスの仕事始めたりするんだけど、50歳過ぎてもメタルしかないようなおっさんにそんな仕事が性に合う筈もなく、すぐに退職。結局姉から借金までしてアルバム製作に漕ぎ着けるわけだが、やっぱりどこのレーベルからも見向きもされず。またいつもどん底に戻った所で、Loud Park 2006へのオファーが。「2000人入る会場に5人しか客がいないこともあった。今度はとても大きな会場で昼の出演だ。客が一人もいなかったらどうしよう」というメンバーの不安を裏切り、超満員の幕張メッセで巻き起こるアンヴィルコール・・・という所で映画は幕切れ。このドキュメンタリーは2年くらいに渡ってAnvilを追っかけたものらしいんですが、たった2年間でどんだけ波乱に満ちてるんだこの人達。50歳過ぎてもメタルしかないおっさん達の不器用だけど、必死な生き様は、後からじわじわ来るものがありました。

Motorheadのレミーや、Metallicaのラーズ、Slayerのトム・アラヤに、Anthraxのスコット、そんで元ガンズのスラッシュと、ゲストでAnvilについてコメントしてる連中もやたらに豪華(特にスラッシュは登場する回数が多かった)。皆口を揃えてAnvilはすげぇバンドだったと讃えてますが、映画見た後で彼らの曲聞いてみてもやっぱり面白いとは思えないのがAnvilで、映画終わった後の客の微妙な反応もやっぱりAnvilでした。とりあえず映画の日本語の公式サイトで踊ってるキアヌやダスティン・ホフマンのコメントは全部釣り針だと思います。クラウザーさんのコメントも滑り気味だしな。てかこのサイトのデザインは無性に腹立たしい。もっと安っぽいC級メタルバンドのサイトっぽくしろよ。

しかしまぁ、この映画で本当に感動できるのってリアルタイムでAnvilとか経験した人やら、自分よりもうちょい年齢上の人なのではないか、というのが正直な感想ではあるかな。彼らのバイタリティの底には、やっぱり若い頃に多少なりともスポットライト浴びた経験があるのは間違いないわけで、本当に若い頃から底辺ばっかりだったら、35年もやれなかったんじゃねぇのかな。「夢を諦めきれない男たち」というのは割と的を得た邦題で、そもそも本当に彼らがゼロの状態であれば、諦めない夢すら持てないないよ、と。もうちょいワナビな妄想掻き立てる内容を期待してた身としては、そこで違和感を覚えたりしなくもないかな。少なくともこの映画見て俺もメタルやる!となるメタルキッズはそんなにいないでしょう。メタルばっかりやってたら50歳過ぎても貧乏確定だぜ。おめでとう。

ちなみにこの映画、84年のスーパー・ロック '84 イン・ジャパンの映像に始まって、ラウドパーク2006の映像に終わる構成で、日本のファンがAnvilの人生を狂わせたんだということを感じずにはいられません。海外のレーベルに見向きもされなかった彼らの新譜が、「現在ソニーミュージックから発売中」というテロップには不覚にも笑いました。

とりあえずメタルが好きな人間は一度見ておいても損はない内容だとは思いましてよ。目下一番の心配事は、この映画が結構ヒットしてるらしい、ということで。この映画で金が入ったらAnvilが貧乏じゃなくなってしまうじゃないか。
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Posted by ymd
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[映画とか]  thema:HR/HM - genre:音楽
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